〜分割スキャン&結合編〜
ここでは1回のスキャンでは取りきれない素材のスキャン方法を紹介します。
使用スキャナ:EPSON GT-7000WINU
使用ソフト:Adobe Photoshop 7.0J : NFILTER
基本的にスキャン方法自体は〜スキャン&修正編〜を参考にスキャンして下さい。
分割スキャンの注意点として
・ドライバの自動補正類は必ずOFFで。
これは複数枚のスキャンの場合、各画像で補正の結果が変わってくるからです。
大体の自動補正(Photoshop含)はその画像の中の一番暗い部分を黒とし、一番明るい部分を白とする場合が多いようです。
ためしに下の2つの画像をPhotoshopで開いて自動レベル補正を掛けてみてください
どうでしょうたぶんどちらも右の画像に変わるハズです。
つまり分割して取り込んだ画像の一方の背景部分が灰色で、もう一方の画像の背景部分が黒だったとしても自動補正
を掛けてしまうと両方黒(この場合、灰色が無くなる)になる可能性があるのです。
なので色の補正などは必ず1枚に結合してから行います。
・角度補正を厳密に。
結合する場合、各画像が傾いているとうまくいきません。というか失敗の原因のほとんどが画像の傾きです。
必ず基準になるものを一緒に取り込みましょう。ポスターの場合はポスターの端も一緒に取り込めばOKです。
・搭載メモリ容量に注意。
特にB2ポスターを取り込む場合注意して下さい。結合後のサイズが縦10000ピクセルを超えます。(私の場合
たくさん積んでいる場合、Photoshopの環境設定で使用メモリの制限を90%ぐらいにすると良いです。
(注)もちろん他のソフトの割り当て量が減りますのでいわゆる「ながら族」の人は注意してください。
・必ず結合部分に「のりしろ」を作る。
大きめにスキャンして下さい。後述します。
さて今回の素材はPCエンジェルについてきたピンナップです〜。
2分割スキャンです。
とりあえずスキャンすると
な状態です。
ピンナップなので2つ折りになってますが開いてスキャンして下さい。
折ったまま裏と表をスキャンするとのりしろが無く、少なくとも私は結合できません。
これに角度補正して回転、トリミングした状態が
コレです。各3000×2500ピクセル程度です。
赤い部分が今回の重なり合う部分、「のりしろ」です。
ココから結合作業をしていきます。
まず[新規作成]で結合するファイルより大きい画像を作成します。
今回は3000×2500ピクセルを縦に結合するので3000×5000以上となります。
余裕をみて4000×6000ぐらいで良いでしょう。
新しく作成した画像に分割スキャンした各画像をレイヤーとして入れていきましょう。
選択ツールで選択して[コピー]>[貼り付け]でも良いですがメモリが厳しいのと手間がかかります。
あまり知られて無いようですがPhotoshopの場合レイヤーウインドウからファイルへドラッグすると簡単にレイヤーをコピーできます。
この方法の方がメモリにもやさしいようです。
コピーするとこんな感じです。
後はレイヤーを移動してピッタリ結合して下さい。
ドラッグよりもキーボードのカーソルキーを使うと1ピクセル単位で移動させられます。
角度補正が完ペキならココで終了です〜♪
とまあそうは簡単にいきません。絶対ズレがでてくるんですよ〜。
髪の毛などで合わせていくと思いますが左を合わすと右が…
(ToT)
orz
な感じになってきます。角度補正が甘いからですね〜。この場合下の画像が反時計回りに傾いています。たぶん…。
[編集]>[変形]>[回転]でやり直しても良いですがあんまり改善される事は無いですw
ここはいかに誤魔化すか?に徹して消しゴムツールで上になっているの画像(レイヤー)を消して見てください。あ、ブラシはソフトで。
お!
お〜、見事に誤魔化せましたね。
このようにのりしろ部分を活用してつじつまをあわしていってください〜。
色の違いなども誤魔化せるハズです。
後はレイヤーを結合すれば完成です。
あとは切り抜きなり色補正なりしてください。
あ、画像のファイルサイズには注意して下さいね。デカイです。
B2ポスターの場合は
まず横を合わせていって縦を合わしていくとうまくいきます。
・1と2を合わせる(A)
・3と4を合わせる(B)
・5と6を合わせる(C)
・7と8を合わせる(D)
・AとBを合わせる(X)
・XとCを合わせる(Y)
・YとDを合わせて完成!
な感じ…。疲れますよ〜。
どこかで書いたとおもいますがB2より大きいサイズは現実的にはムリです。
B2までは常にポスターの端を入れてスキャンできますがB全などは真ん中の部分をスキャンする場合、
全画像がポスターになってしまいますので角度の補正が出来ません。
ポスターの絵柄に縦か横の線があれば出来ますが…。
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